徳島県松茂町のSTEAM教育支援として、先生方向け研修会を実施しました
全国でSTEAM教育・プログラミングスクール「STEMON」を展開する株式会社ヴィリングでは、公教育向けのICT支援事業や教職員向けのプログラミング教育・STEAM教育研修などを行っています。
今回小学校の先生方向けにSTEAM教育研修を実施した徳島県松茂町は、学校現場でのSTEAM教育実践にあたり、2021年度よりヴィリングがSTEAM教育支援を担当させていただいております。
新年度を迎え、新しく松茂町に赴任された先生方にも「STEAM教育とは何なのか、どのように実践していけばよいのか」というSTEAM教育の基本的な考え方やこれまでの事例を紹介させていただき、STEAM教育についての認識の統一を図りました。
STEAM教育支援が4年目を迎えた松茂町
ヴィリングでは、2021年より徳島県松茂町のプログラミング教育およびSTEAM教育支援を担当しており、今年で4年目となります。
松茂町には公立小学校3校・中学校1校があり、各学校の個性・特徴・目標や地域の特色に沿って、各校の先生方と話し合いながらSTEAM教育を創り上げています。
毎年4月に今年度の内容や方向性について先生方との話し合いの機会があり、その際に教職員の先生方向けのSTEAM教育研修を実施しております。今年度より新しく松茂町に赴任された先生にも向け、今回のSTEAM教育研修では、まずはSTEAM教育の基本的な考え方・捉え方にフォーカスして研修を行いました。
STEAM教育研修の内容
1.なぜSTEAM教育が求められているか
プログラミング教育とSTEAM教育の日本国内での変遷と今後の展望、海外で実践されているSTEAM教育について紹介し、なぜSTEAM教育が求められているのかということをお伝えしました。
2.公立小学校でどのように取り入れていくか
実際に公立小学校ではどのようにSTEAM教育を取り入れていけばよいのかという問いから、STEAM教育の捉え方について認識の統一を図りました。
前提として、STEAMは教科ではなく「プロジェクト」であり、ICTとデータを活用した「アウトプットを目標とした総合学習」であるということ、STEAMを教科の中の一つと捉えてしまうと、STEAM教育とは何かということを理解することが難しくなってしまうということをお伝えしました。STEAMは教科ではなくプロジェクトであり、教科を横断した「アウトプットを目標とした総合学習」ということで先生方にイメージを持っていただきました。
また、授業というと、毎時のねらいやどんな力を育むかという点に重きが置かれることが多いですが、STEAM教育においてはその点は重視しない方が良く、その方が児童に育めるものが沢山ある、という点もSTEAM教育の特徴としてお話させていただきました。
3.これまでに各校で取り組んだ内容の紹介
これまでに松茂町で取り組んできたSTEAM教育の事例や生徒の作品を紹介しながら、実際の授業でどのようにSTEAM教育を取り入れていくかということを、より明確にイメージいただきました。
(実際の生徒の作品)
また、3年間取り組んできて感じることとして、以下の点をお伝えしました。
・論理的思考力、ツール活用技術(パワーポイントやCanvaなど)、グラフ作成、タイピングなどの技能が向上している
・児童たちの技能の積み上げが、翌年の授業を高度化させている
・全国的にも、松茂町STEAM教育への注目・期待が集まっている
STEAM教育を実践する先生方の声
STEAM教育について初めて詳しく知るという先生方もいらっしゃる中での今回のSTEAM教育研修。
以下に、昨年度実際にSTEAM教育を実践した先生からのコメントを紹介いたします。
”子どもたちが楽しくわくわくしながら取り組んでいるなって感じます。国語や算数だと正解があるので教師側も正解を持っていてそこに導いていくことがほとんどですが、STEAM教育だと正解のない答えに向かって子どもたち自身が課題を作ってそれを追究していくっていうそのあたりが大きく違うと感じます。普段、国語や算数の授業ではあまり目立たないような子も、STEAMの授業ではとても生き生きと活動しています。”
導入当初の3年前に比べ、先生方に、STEAM教育とは何なのか・どのように実践していけばよいかというイメージを掴んでいただけていると感じた今回の研修。また、実際に児童が楽しそうに活動する様子を見て、先生方にSTEAM教育の魅力を実感いただいていると感じました。
株式会社ヴィリングは、「STEMON」で培ったSTEAM教育・プログラミング教育のノウハウを生かし、今年度も徳島県松茂町のSTEAM教育を支援させていただきます。